八木道夫 個展

八木道夫個展

“ピエロのリリシズムに血を通わせる”

 ピエロに魅了される画家八木道夫は、ヒトの喜怒哀楽の感情を抑制の利いたカラーリングセンスで表現する孤高の画才の輝きがあるように思われる。作家は、ピエロの道化の姿の真実を敏感に見抜き、自身をピエロに重ね、モティーフとして、自らの絵画世界の“主役”として様々な表現を試みてきた。「扉の向こう」では、化石やサンゴ、大樹が、命の象徴として配され、生命の内に(感情の歴史)宿る心の扉に未来や希望を、幻想的に描いている。仮面を持つピエロの表情に漂う哀愁が実に美しい。比べて「平和の使者」は動じない平常心のピエロが凛々しい。世界を巡礼し、人々の気持ちを浄化する使命に満ちる、現代を“生きる”ピエロのリアリズムが感動を呼ぶ。

文/クリスティーヌ・モノー

プロフィール:

1947年静岡県焼津生まれ。

国画会会友、ウィーン・ハプスブルグ宮廷芸術家会員、日本チャリティー協会絵画講師、静岡県焼津市親善大使、アトリエ・八木主宰、’66・’82・’83全日本肖像美術展・特選3回受賞、’80国展初入選以降連続入、’82日仏現代美術展・フィガロ賞受賞、’86~’93現代童画展・佳作賞・奨励賞・優秀作家賞受賞、’01国際批評家連盟賞受賞、’07世界子供芸術展・社会教育芸術家賞受賞、’11ル・サロン展・銅賞受賞・’15銀賞受賞、’14 HAC文部科学大臣賞、他受賞・講演・外遊・個展多数、〔収蔵〕富山県・黒部市文化美術館、新川群ミラージュホール、上市町 弓の里資料館、静岡県・静岡市日赤病院、静岡県立聾学校、焼津市・文化会館、小泉八雲資料館、小川幼稚園、保育園、他埼玉県、群馬県

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主催:K・Sコンサルティングファーム

会期:2020年1月28日(火曜日)〜2月2日(日曜日)

時間:12:00〜19:00(最終日16:00まで)